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サーフェイサーで表面処理をしてみる

熱溶解積層法(FDM)で造形されたモデルは、表面に微細な積層跡が残ります。購入したデルタ型3Dプリンタキットは期待以上に上手く造形してくれるので、個人的には気にならない場合が多いのですが、美少女フィギュア風モデルなど、見栄えが重要な場合は、ちょっと気になります。

そこで、PLA樹脂で出力した美少女フィギュア風モデルの下半身パーツをサンプルに使って、サーフェイサーで表面処理をすることで積層跡を修正できるかどうか試してみました。
左足をサーフェイサーで表面処理した、美少女フィギュア風モデルの下半身パーツ
左足をサーフェイサーで表面処理した、美少女フィギュア風モデルの下半身パーツ
結論としては、積層跡はサーフェイサーで充分修正できます。試す前はエポキシパテか何かで補正しなきゃダメかと心配していましたが、思ったよりも手軽に処理できるようです。

道具
サーフェイサーは、「Mr.サーフェイサー 500 (ビンタイプ) SF285」を使いました。
こういう作業をするのは、何年ぶりか思い出せないほど久しぶり。道具が何も残っていないので、その他に「Mr.うすめ液 中」「タミヤ メイクアップ材 モデリングブラシHFスタンダードセット 87067」「タミヤ メイクアップ材シリーズ No.124 スポイトセット」「ウェーブ 白い塗料皿&ホルダー」などもAmazon.co.jpでまとめて購入。
「Mr.サーフェイサー 500」と「Mr.うすめ液 中」
「Mr.サーフェイサー 500」と「Mr.うすめ液 中」
使用した道具はすべてプラモデルなどの塗装用。PLA樹脂で造形したものに使えるかどうかはよく分かりませんでしたが、結果としては問題ありませんでした。

    

(1)表面の凹部分をサーフェイサーで埋める
積層跡の凹部分をサーフェイサーで埋めます。筆を使って、凹部分が完全に埋まるようにガッツリ厚めに塗ります。
左足にサーフェイサーを厚めに塗った(作業途中)
左足にサーフェイサーを厚めに塗った(作業途中)
3Dプリンタの積層跡は、表面の傷と考えるとかなり大きな傷です。けっこう塗らないと、凹部分が完全に埋まりません。

(2)凸部分のサーフェイサーを削り、表面を平らにする
サーフェイサーを塗っただけでは、凹部分だけでなく、凸部分にもサーフェイサーが塗られるため、積層跡は消えません。ハンディマルチルーターを使って、凸部分のサーフェイサーを削り落として、表面を平らにします。
使ったのは「プロクソン ハンディマルチルーター NO.28473」。軸付き砥石で思い切り削ります。
凸部分のサーフェイサーを削り落とした
凸部分のサーフェイサーを削り落とした
結果として、凹部分にだけサーフェイサーが残り、凸部分にはPLAが見える、シマシマの状態になります。

大きな凹部分が残っていたら、再びサーフェイサーを厚めに塗ってハンディマルチルーターで削ります。この処理を、表面を手で触って平らになるまで続けます。



(3)サーフェイサーを塗り、表面を紙ヤスリで磨く
平らになった表面に、再びサーフェイサーを塗り、表面を1000番の紙ヤスリで磨きます。
再びサーフェイサーを塗り、1000番の紙ヤスリで磨く
再びサーフェイサーを塗り、1000番の紙ヤスリで磨く
表面の凹凸やシマシマが消えるで、この手順を繰り返します。
上の写真では、ほぼツルツルですが、若干凹凸があるので、もう一度サーフェイサーを塗って、1500番の紙ヤスリで磨きました。

(4)完成
満足できる水準で平らになったら完成。今回は下半身パーツの左足だけを処理してみました。
サーフェイサーで処理する前
左足をサーフェイサーで表面処理した、美少女フィギュア風モデルの下半身パーツ
サーフェイサーで処理する前(上)と処理した後(下)
右足は、凹部分を埋める作業を途中で中断した状態です。左足は、積層跡の凹凸がほぼ消えて、ツルツルの状態になりました。

後ろから見るとこんな感じ。
サーフェイサーで処理した左足を後ろから見たところ
サーフェイサーで処理した左足を後ろから見たところ
もう少しきちんと磨いたほうがいい気がしますが、目的は達成できたのでこれで満足しました。

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