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Printrun(Pronterface)を使った動作チェック

マニュアルによると、最初に「Printrun」(Pronterface)を使って、調整……というか、動作チェックを行なうようです。

接続
3DプリンタにACアダプタを接続し、USBでMacと接続しておきます。
ダウンロードしておいた、「Printrun-Mac-03Feb2015」アプリを起動します。
画面の左側に、3Dプリンタを操作する「GUI画面」、右側に「コマンド画面」があります。
「Printrun-Mac-03Feb2015」アプリの画面
「Printrun-Mac-03Feb2015」アプリの画面
GUI画面の上側、「Port」右側のリストから「Macに接続した3Dプリンタ」のポートを選択し、速度として「250000」を選択。「Connect」ボタンをクリックすると、「3Dプリンタ」に接続します。
「ポート」と「速度」を選択し、「Connect」ボタンをクリック
「ポート」と「速度」を選択し、「Connect」ボタンをクリック
「3Dプリンタ」との接続に成功し、コマンド画面に次のようなメッセージが表示されました。
接続時のコマンド画面
接続時のコマンド画面
接続した3Dプリンタに関するいろいろなメッセージが表示されています。
最後の「SD init fail」というのは、3DプリンタにSDカードを入れていないときに出るメッセージらしい。

リミットスイッチ
リミットスイッチの機能を確認します。

リミットスイッチの状態を確認するコマンドは、「M119」コマンド。
コマンドを送るには、コマンド画面下側の入力欄に「M119」とキー入力して、「Send」ボタンをクリック。

まず、ホットエンドの先端を上に押して、「セルフレベリング用リミットスイッチ」がONになった状態で、「M119」を送ります。その後、「X軸リミットスイッチ」「Y軸リミットスイッチ」「Z軸リミットスイッチ」の順に、同じことを繰り返します。
「M119」コマンドの実行結果
「M119」コマンドの実行結果
「M119」コマンドを実行すると、次の情報が表示されます。
  • x_max:X軸リミットスイッチ
  • y_max:Y軸リミットスイッチ
  • z_min:セルフレベリング用リミットスイッチ
  • z_max:Z軸リミットスイッチ
それぞれ、押されていなければ「open」と表示され、押されていれば「TRIGGERED」と表示されます。

画面を見て分かる通り、「z_min」→「x_max」→「y_max」→「z_max」の順に「TRIGGERED」と表示されました。マザーボードにモータを取り付けたときの、XYZの選択は正しかったようです。

ホームポジション
印刷ヘッドを、ホームポジション(初期位置)に移動させます。
GUI画面で、ホームポジションアイコンアイコンをクリックすると、印刷ヘッドがXYZ座標の初期位置に移動します。「G28」コマンドを送ってもいいみたい。
ホームポジションは(0, 0, MANUAL_Z_HOME_POS)。この値は、ファームウエア「Marlin」の「Configuration.h」ファイルに「#define MANUAL_Z_HOME_POS 270」として定義されています。

3つのキャリッジが勢いよく上に移動し、リミットスイッチにぶつかって跳ね返って再び上に移動して停止……したように見えました。ちょっとビックリ。GUI画面で印刷ヘッドを少し下に移動して、再びホームポジションに移動させても、同じ動作をしたので、跳ね返るような動作はそういう仕様らしい。

ステッピングモータの駆動音もかなり大きい。床に響いて、昼間でも近所迷惑かも。
洗濯機用の防振パッドなどの使用を考えてみます。

座標値
印刷ヘッドの現在位置を調べます。
「M114」コマンドを使います。
「M114」コマンドの実行結果
「M114」コマンドの実行結果
ホームポジションは(0, 0, 270)であることが分かります。ファームウエアの設定通りです。
(461.05, 461.05, 461.05)は、各モータ軸の値のようです。

エクストルーダ
エクストルーダの動作を確認します。
「M302」コマンドを送った後、GUI画面の「Extrude」ボタンと「Reverse」ボタンを押します。

「M302」コマンドは、温度条件と無関係にエクストルーダを動かせるようにするコマンドのようです。エクストルーダのモータは、ホットエンドが、ファームウエアの「#define EXTRUDE_MINTEMP 175」で定義されている「175度」より冷たい場合、動作しないそうな。

「Extrude」ボタンを押すと、「Length」で指定した長さだけ、「Speed」の速さでフィラメントを送り出します。
「Reverse」ボタンを押すと、同様の長さと速度でフィラメントが戻ります。
GUI画面のエクストルーダ操作部分
GUI画面のエクストルーダ操作部分
フィラメントはまだ入れずに実験しました。
「Extrude」ボタンを押して、エクストルーダのモータが逆時計方向に回ることを確認。
「Reverse」ボタンを押して、エクストルーダのモータが時計方向に回ることを確認。

ヒーター
ヒーターと温度センサの機能を確認します。
GUI画面で、ホットエンド(Heat)とヒートベッド(Bed)の温度を設定できますが、このキットでは、ヒートベッドには対応していません。(ヒートベッド自体がなく、マザーボードも対応していない)
「Set」ボタンをクリックすると、過熱が始まります。
「Off」ボタンをクリックすると、過熱が止まります。

GUI画面の右下には、温度の設定値と温度センサの値がグラフで表示されます。
何もしない状態では20数度を示していました。室温にしては少し高いような……。まあ、大体正しいのかな。
GUI画面のヒーター機能(上側と右側)
GUI画面のヒーター機能(上側と右側)
「Heat」の右側で温度として「185 (PLA)」を選択し、「Set」ボタンをクリックします。
グラフを見ると、「Ex0」の線は「Target」の線の上下で少し振動しています。ヒーターと温度センサは機能しているもよう。
過熱時の温度センサの値
過熱時の温度センサの値
185度に上がったあと、15分間持続可能であることを確認。その後、230度でも同じことを確認。

設定温度に達した後、温度がすこし変動しますが、すぐに安定します。
よく見ていると、温度は周囲の状況にかなり敏感に反応しているようです。人が周囲で動いたりしただけで、±0.3度くらいの幅で変動します。周囲をカバーで覆いたいところです。

温度はかなり素早く上がりますが、冷えるのは時間がかかりますね。
230度まで加熱した状況から、室温の10数度まで下がるのに、10分くらいかかりました。

「ホットエンドの過熱中は無人にするな」とマニュアルで警告されています。
ホビイスト向けの組み立てキットであり、加熱部がむき出しなので、けっこう危険なオモチャですな。

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