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印刷ベッド固定パーツの作成(2) スカートの設定

さっそく、STLファイルを3Dプリンタで出力してみます。

造形自体は問題なくできるのですが、出力前に出てくるフィラメントがゴミとして残ってしまい、失敗の連続です。
3Dプリンタの出力は、
  • ホームポジションへの移動
  • 印刷ベッドの自動レベリング
  • ホットエンドの加熱開始
  • 造形作業を開始
という手順で進みますが、ホットエンドの温度がフィラメントが溶ける温度に上がってから、実際に造形が始まるまで時間があります。(フィラメントは185度程度から溶け始めますが、第1層の出力温度は205度です)
この間に、ノズルから溶けたフィラメントが漏れ出てきて、目的の造形物に付着してしまうことがあります。
造形前に出たフィラメントがパーツに付着
造形前に出たフィラメントがパーツに付着
いちおう、造形作業が始まる前に漏れ出てきたフィラメントをピンセットで取り除きますが、すべて取り除けるわけではありません。が、それにしても変なゴミが付きすぎです。

スカートの設定を変更
変だなと思っていたのですが、この段階になってようやく異常な現象に気がつきました。
スカートが造形されていません。

スカート(Skirt)とは、目的の造形を始める前に出力される予備プリントのことで、造形物の周囲を取り囲むように出力されます。造形開始直後はフィラメントの出方が不安定なことがあるので、最初に予備プリントをすることで、確実に造形できるようにするものです。これはSlic3rの設定によって、自動的に生成されます。

立方体を含めて、今までスカートがまったく造形されていなかったので気がつきませんでしたが、Slic3rでは1周ぶんのスカートを作る設定になっているので、これは変です。
よく見ていると、最初に出力されたスカートのフィラメントは、マスキングテープにまったく定着しておらず、そのままゴミとしてノズルの周囲に付着しています。これでは、スカートの代わりにゴミを作っているようなものです。

そこで、スカートの設定を変更しました。
まず、1周だけだったスカートを3周にしてみました。
Slic3rの設定画面で「Print Settings」タブを開き、左側の「Skirt and brim」を選択して、「Skirt」の「Loops (minimum):」を「3」に設定し、ついでに「Distance from object:」を「9」に設定しました。これは、スカートと造形物の間の距離です。
「Skirt and brim」の「Loops (minimum):」を「3」に設定
「Skirt and brim」の「Loops (minimum):」を「3」に設定
次に、第1層の印刷速度を、30%に落としました。この設定はスカートだけでなく本体にも及びますが、印刷は安定するはずです。
左側の「Speed」を選択して、「Modifiers」の「First layer speed:」を「30%」に設定します。
「Speed」の「First layer speed:」を「30%」に設定
「Speed」の「First layer speed:」を「30%」に設定
この設定をした後は、ようやくスカートが造形されるようになりました。
パーツ本体の造形も順調……なように思えましたが、予想外の問題が発生。

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