チェスの駒を出力してみる(3)
Erotic Pawn以外の駒も出力して、この3Dプリンタの特性を調べます。

出力したErotic Chess Set
左から、King、Queen、Knight、Rook、Bishop、Pawn Erotic Rook
ラフトとサポート材を両方使う設定で出力。
「シワなしPiT」を重ね塗りして造形開始。特段の不具合もなく、造形完了。
印刷ベッドから造形物を外すのには、「ニトムズ テープはがしカッター T087」を使用。「シワなしPiT」を使うとかなりしっかり固定されるので、これがないと外せません。

テープはがしカッターで外す 確認するとサポート材が数カ所に生成されました。

生成されたサポート材 ニッパーと棒ヤスリでサポート材を除去。

サポート材を除去した状態 ラフトは簡単かつ綺麗に除去できますが、サポート材の除去は手間ですね。PLAはわりと硬いので、ニッパーと棒ヤスリ程度では綺麗に取れません。ミニルーターを使うと良さそうですが、今回はこれ以上処理しませんでした。
そもそも、サポート材の付き方を見ると、このモデルはもともとサポート材なしでも造形できたようです。
Erotic Knight
次は、サポート材なしのラフトだけで出力。
Erotic Rookでも印刷ベッドから外すのに手間取りましたが、今回はまるで取れませんでした。最終的に、テープはがしカッターの刃を押し込んだ隙間に精密ドライバーをねじ込んで力任せに取っています。
造形中に印刷ベッドから剥がれてしまうよりもずっとマシではありますが、「シワなしPiT」をたくさん使えばいいというわけでもなさそう。とりあえず、印刷ベッド上に残っている「シワなしPiT」をテープはがしカッターが刮ぎ落としました。
完成したErotic Knightは以下のとおり。

出力したErotic Knight 鼻輪みたいなものは、もちろん鼻輪ではなく、オーバーハング部分から垂れ下がったフィラメントです。このモデルにはサポート材が必要だったもよう。
今回はレイヤー高0.3mmで出力していますが、「Thingiverse」のモデルのページでは、レイヤー高を0.2mmとしているので、もしかするとそれだとサポート材なしでできたのだろうか。
もう1つ、最上部の耳の造形に失敗しています。Repetier-Hostの画面で確認すると、耳は細長く尖っているようですが、出力結果では、フィラメントが糸になってしまい、形になっていません。最上部でかつ極細なので、下の層が固まる前に次の層の造形が始まってしまっているように見えます。こういう造形は、気をつける必要がありそう。Slic3rの設定でどうにかできるのかな。
Erotic Queen
これも、サポート材なしのラフトだけで出力。
今までの中でいちばん造形が崩れています。

完成したErotic Queen 冠のオーバーハング部分が崩れているのと、頂上の玉の上側が造形に失敗して糸になっています。その他にも細かな乱れが見えます。
Erotic King
最大の駒です。
下から3分の1から3分の2くらいのレイヤーを出力中、ノズル移動時に、おそらくノズルと造形物がぶつかっているような音がしていました。条件はよく分かりませんが、左右の腕と中央の胴体の3つを別々に造形している区間と重なります。剥がれることはなく、完成しましたが、気になる現象です。

完成したErotic King 王冠の側面に、謎の溝ができています。これはモデルデータには存在しません。

王冠の側面に、謎の溝 Erotic Kingの出力では、ラフトの上の第1層の出力が乱れました。ラフト上に第1層のフィラメントが上手く定着しなかったようです。ラフト自体は綺麗に出力されており、なんとなく本末転倒な感じ。こういうこともあるのですね。

ラフト上の第1層の出力が乱れた この駒は、ノギスで測った高さが約77mmくらいあり、出力に1時間弱かかりました。この3Dプリンタには、出力中、異常が発生しても自動停止するような機能はなく、出力中の監視を考えると、これ以上のサイズは気楽には印刷できないと感じます。
Erotic Bishop
昨日、出力に失敗した駒に再度挑戦。
今度は最後まで出力に成功しました。

出力したErotic Bishop 台のオーバーハング部分で造形が乱れることが分かっていたため、どのような状況が起こっているのかを観察。
結果、外側への張り出しが大きくなると、積層したフィラメントが上に反るような傾向が見られました。上に反った部分をノズルで押さえつけて積層しているような感じです。さらに張り出しが大きくなると、フィラメントが上手く積層されず垂れ下がる、そんな感じでした。
この3Dプリンタは角度が急な張り出しでも、規模が小さければ綺麗に造形できるようですが、やはりモデリングの段階で対処することを考えたほうがよさそうです。
もう1つ、このモデルとは直接関係ありませんが、フィラメントリールを置いているケーキ回転台が、振動で移動し、エクストルーダと接触して上手く回転しなくなることがありました。

回転台が振動で移動し、エクストルーダと接触 回転が完全に止まることはなかったので、造形には影響しなかったようですが、エクストルーダに入るフィラメントが異常な曲がり方をしていたので気がつきました。
現状では回転台は置いているだけですが、何か固定方法を考えたほうがいいかもしれません。

左から、King、Queen、Knight、Rook、Bishop、Pawn
ラフトとサポート材を両方使う設定で出力。
「シワなしPiT」を重ね塗りして造形開始。特段の不具合もなく、造形完了。
印刷ベッドから造形物を外すのには、「ニトムズ テープはがしカッター T087」を使用。「シワなしPiT」を使うとかなりしっかり固定されるので、これがないと外せません。



そもそも、サポート材の付き方を見ると、このモデルはもともとサポート材なしでも造形できたようです。
Erotic Knight
次は、サポート材なしのラフトだけで出力。
Erotic Rookでも印刷ベッドから外すのに手間取りましたが、今回はまるで取れませんでした。最終的に、テープはがしカッターの刃を押し込んだ隙間に精密ドライバーをねじ込んで力任せに取っています。
造形中に印刷ベッドから剥がれてしまうよりもずっとマシではありますが、「シワなしPiT」をたくさん使えばいいというわけでもなさそう。とりあえず、印刷ベッド上に残っている「シワなしPiT」をテープはがしカッターが刮ぎ落としました。
完成したErotic Knightは以下のとおり。

今回はレイヤー高0.3mmで出力していますが、「Thingiverse」のモデルのページでは、レイヤー高を0.2mmとしているので、もしかするとそれだとサポート材なしでできたのだろうか。
もう1つ、最上部の耳の造形に失敗しています。Repetier-Hostの画面で確認すると、耳は細長く尖っているようですが、出力結果では、フィラメントが糸になってしまい、形になっていません。最上部でかつ極細なので、下の層が固まる前に次の層の造形が始まってしまっているように見えます。こういう造形は、気をつける必要がありそう。Slic3rの設定でどうにかできるのかな。
Erotic Queen
これも、サポート材なしのラフトだけで出力。
今までの中でいちばん造形が崩れています。

Erotic King
最大の駒です。
下から3分の1から3分の2くらいのレイヤーを出力中、ノズル移動時に、おそらくノズルと造形物がぶつかっているような音がしていました。条件はよく分かりませんが、左右の腕と中央の胴体の3つを別々に造形している区間と重なります。剥がれることはなく、完成しましたが、気になる現象です。



Erotic Bishop
昨日、出力に失敗した駒に再度挑戦。
今度は最後まで出力に成功しました。

結果、外側への張り出しが大きくなると、積層したフィラメントが上に反るような傾向が見られました。上に反った部分をノズルで押さえつけて積層しているような感じです。さらに張り出しが大きくなると、フィラメントが上手く積層されず垂れ下がる、そんな感じでした。
この3Dプリンタは角度が急な張り出しでも、規模が小さければ綺麗に造形できるようですが、やはりモデリングの段階で対処することを考えたほうがよさそうです。
もう1つ、このモデルとは直接関係ありませんが、フィラメントリールを置いているケーキ回転台が、振動で移動し、エクストルーダと接触して上手く回転しなくなることがありました。

現状では回転台は置いているだけですが、何か固定方法を考えたほうがいいかもしれません。
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