SDカードを使って出力してみる
これまで、3DプリンタをMacにUSB接続し、Mac側のRepetier-Hostを使って制御してきました。
機能的にはこれがいちばん便利ですが、Macを3Dプリンタの制御以外の目的で同時に使いたい場合は、負荷の高い作業はしないとか、省電力設定にならないようにするとか、何かと気を使います。
購入したデルタ型3DプリンタキットにはSDカードスロットがあり、ファームウエアのMarlinもSDカードを使った出力に対応しています。
そこで、SDカードを使って、Macと接続しないスタンドアロンの状態での出力を試してみました。
SDカードの準備
まず、SDカードを3Dプリンタに搭載します。

SDカードはLCDパネルの裏側に挿入 SDカードは8GBのものを用意しました。
これを選択した理由は、SDXCはダメだろうな、程度の考えでしたが、ちょっと不用意でした。
Marlinの公式サイトを見ると、SDカードはFATでフォーマットされている必要があるようです。用意した8GBのSDカードは正確にはSDHCメモリカードであり、FAT32でフォーマットされています。
結論から言えば、用意した8GBのSDHCカードでも出力できました。が、SDカードがどのような状態でも正常に動作するかどうかは不明です。心配であれば、2GB以下のSDカードを用意するべきでしょう。

Marlin公式サイトのFeaturesページ
https://github.com/MarlinFirmware/Marlin/wiki/DNE-Features#SD_card_directories MarlinのSDカード機能は、
モデルデータの準備
出力するモデルは、thingiverseから「Knight Remix」という女性騎士の胸像をダウンロードして使ってみました。

Knight Remix
http://www.thingiverse.com/thing:763361 Repetier-Hostを起動して、モデルのSTLファイルを読み込みます。
サイズが大きかったので、出力時間を短縮するため、Scale:に0.5を入力して、半分の大きさに縮小。
その後、ラフトあり、レイヤー高0.2mm(第1層だけ0.3mm)の設定でスライスしました。
データの転送
この状態で「Connect」アイコンをクリックして3Dプリンタと接続し、「SD card」アイコンをクリック。

Gコードを生成した状態で、「SD card」アイコンをクリック 3DプリンタのSDカードを管理する、SD Card Manager画面が表示されるので、「Upload」アイコンをクリック。

SD Card Manager画面 SDカードに転送するデータの設定画面が表示されます。

ファイル名を入力し、「Upload current G-Code」ボタンをクリック
(ここでは不正なファイル名を入力している) 「Uploaded filename:」に8.3形式で[a-z][0-1]と「_」のみを使ったファイル名を入力。
その後、「Upload current G-Code」ボタンをクリックします。これは、現在Repetier-Host上にあるG-Code、つまり今スライスしたデータを転送する操作です。
上の画面では、ファイル名として不正な文字(英大文字)を使っています。
そのため、警告ダイアログが表示されました。

ファイル名が不正なので警告が表示された しかし、このダイアログは常に表示されるわけではなく、ファイル名を8文字以上入力した場合、警告ダイアログは表示されず、単にアップロードに失敗するようです。最初、これに気がつかず、なぜ転送に失敗するのか悩みました。
再度、正しいファイル名を入力して転送を開始します。
SD Card Manager画面の下部に、「Uploading file ...」表示され、進行状況がバー表示されます。
また、Repetier-Hostのメイン顔面では、転送中のGコードと進行状況が表示されます。


転送中の画面 この転送には非常に時間がかかります。SDカードをMacに直接マウントしてGコードのファイルをコピーしたほうがいいかもしれません。(試していませんが)
なお、ファイル名の拡張子を省略しても、そのまま転送が実行されます。ただしそのファイルは、3DプリンタでもSD Card Manager画面でも認識されません。
転送が終了しても、SD Card Manager画面のファイルリストは更新されないようです。
SD Card Manager画面で「Unmount」→「Mount」したり、3Dプリンタとの接続を「Disconnect」→「Connect」も、ダメ。
Repetier-Hostをいったん終了して再起動するとファイルリストが更新されるようですが、この辺の動作はよく分かりません。
3Dプリンタ単体での出力
SDカード上のデータを印刷してみます。
このとき、3DプリンタとMacを接続していてもいいようですが、分かりやすように、Macと接続するUSBケーブルは外しました。
[1] 制御パネルのボタンを押します。このボタンは回転操作と押し込み操作が可能なボタンです。

メイン画面(情報画面)でボタンを押す [2] LCDにメニューが表示されます。
ボタンを回転して、いちばん下の「Print from SD」を選択し、ボタンを押して決定します。

「Print from SD」を選択してボタンを押す [3] LCDにSDカード内のファイル名が表示されます。
ボタンを回転して、印刷したいデータのファイル名を選択し、ボタンを押して決定します。

印刷したいファイル名を選択してボタンを押す [4] 選択したデータの出力が始まります。

USBケーブルを接続しない状態で印刷中 印刷中は、LCDのメイン画面(情報画面)の3行目中央に、進行状況が「SD xx%」と%表示されます。その右に表示されているのは経過時間(時:分)のようです。

LCD画面の3行目中央に、進行状況が表示される
完成
スタンドアロンの状態で、印刷が終了しました。

完成した「Knight Remix」(2分の1サイズ、ラフトつき) 2分の1に縮小した状態で、高さが約45mmあります。
縮小したためか、細部が糸を引いたフィラメントで埋まったり、つぶれたりしています。造形品質の印象は、今までのサンプルでいちばん悪いです。フルサイズで出力して比較してみたいですね。
機能的にはこれがいちばん便利ですが、Macを3Dプリンタの制御以外の目的で同時に使いたい場合は、負荷の高い作業はしないとか、省電力設定にならないようにするとか、何かと気を使います。
購入したデルタ型3DプリンタキットにはSDカードスロットがあり、ファームウエアのMarlinもSDカードを使った出力に対応しています。
そこで、SDカードを使って、Macと接続しないスタンドアロンの状態での出力を試してみました。
SDカードの準備
まず、SDカードを3Dプリンタに搭載します。

これを選択した理由は、SDXCはダメだろうな、程度の考えでしたが、ちょっと不用意でした。
Marlinの公式サイトを見ると、SDカードはFATでフォーマットされている必要があるようです。用意した8GBのSDカードは正確にはSDHCメモリカードであり、FAT32でフォーマットされています。
結論から言えば、用意した8GBのSDHCカードでも出力できました。が、SDカードがどのような状態でも正常に動作するかどうかは不明です。心配であれば、2GB以下のSDカードを用意するべきでしょう。

https://github.com/MarlinFirmware/Marlin/wiki/DNE-Features#SD_card_directories
- ファイル名はFATの8.3形式。
- ファイル名に使える文字は、[a-z][0-1]と「_」のみ。
- Gコードの拡張子は「.g」。
- フォルダを使える。
- ルートに「auto[0-9].g」形式のファイルを置くと、起動時に自動的に印刷を開始できる。
モデルデータの準備
出力するモデルは、thingiverseから「Knight Remix」という女性騎士の胸像をダウンロードして使ってみました。

http://www.thingiverse.com/thing:763361
サイズが大きかったので、出力時間を短縮するため、Scale:に0.5を入力して、半分の大きさに縮小。
その後、ラフトあり、レイヤー高0.2mm(第1層だけ0.3mm)の設定でスライスしました。
データの転送
この状態で「Connect」アイコンをクリックして3Dプリンタと接続し、「SD card」アイコンをクリック。



(ここでは不正なファイル名を入力している)
その後、「Upload current G-Code」ボタンをクリックします。これは、現在Repetier-Host上にあるG-Code、つまり今スライスしたデータを転送する操作です。
上の画面では、ファイル名として不正な文字(英大文字)を使っています。
そのため、警告ダイアログが表示されました。

再度、正しいファイル名を入力して転送を開始します。
SD Card Manager画面の下部に、「Uploading file ...」表示され、進行状況がバー表示されます。
また、Repetier-Hostのメイン顔面では、転送中のGコードと進行状況が表示されます。


なお、ファイル名の拡張子を省略しても、そのまま転送が実行されます。ただしそのファイルは、3DプリンタでもSD Card Manager画面でも認識されません。
転送が終了しても、SD Card Manager画面のファイルリストは更新されないようです。
SD Card Manager画面で「Unmount」→「Mount」したり、3Dプリンタとの接続を「Disconnect」→「Connect」も、ダメ。
Repetier-Hostをいったん終了して再起動するとファイルリストが更新されるようですが、この辺の動作はよく分かりません。
3Dプリンタ単体での出力
SDカード上のデータを印刷してみます。
このとき、3DプリンタとMacを接続していてもいいようですが、分かりやすように、Macと接続するUSBケーブルは外しました。
[1] 制御パネルのボタンを押します。このボタンは回転操作と押し込み操作が可能なボタンです。

ボタンを回転して、いちばん下の「Print from SD」を選択し、ボタンを押して決定します。

ボタンを回転して、印刷したいデータのファイル名を選択し、ボタンを押して決定します。



完成
スタンドアロンの状態で、印刷が終了しました。

縮小したためか、細部が糸を引いたフィラメントで埋まったり、つぶれたりしています。造形品質の印象は、今までのサンプルでいちばん悪いです。フルサイズで出力して比較してみたいですね。
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